組織活性化診断「Revital」

Story1 「C社長のジレンマ」

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「何なんだよ・・・」

夜23:00、会社に一人残り仕事をしていたC社長は何とも表現できない憤りを感じながら、ついこう呟いた。

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株式会社Cは、静岡市で創業して38年目の総合建設業を営んでいる会社だ。
事業としては公共事業や民間工事などを請け負っている。
従業員数は54名。
いや、1名退職して53名となる。
C社長は先代から引き継いで8年目になる40歳の2代目社長である。

先代のころは公共工事も多く、バブル景気の時流にも乗り順調に売り上げも拡大していった。しかしながら、C社長が会社を引き継いだのは、リーマンショックの煽りを受けたその後であり、何とか立て直そうとしているのが現在の状況である。

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今日の夕方、また一人退職していった。

「俺が悪者なのか?」と

退職した社員に対する憤りと自分を卑下する気持ちが入り混じった言葉だった。

辞めた社員は、会社や上司、そして経営者である自分に対して、

『こんな会社じゃ、やる気も起きないわ。他と比べたって給料がいいわけでもないくせに、もっと仕事しろだの、サボってるだの、ホントに腹が立つ!なんでもかんでも俺たちのせいにして。現場のことも分かってないくせに好き勝手言いやがって!そもそも売上が上がらないのなんて経営者の責任だろ!』

のようなことを漏らしていたらしい。

自分自身の人格のことを否定されたような苦しい気持ちになる。

「何で俺ばかりこんな苦しい思いをしながら、会社を経営していかなきゃならないんだ・・・」

仕入先への支払、社員への給与、社会保険料、設備投資、会社家賃、他諸々の経費・運転資金・・・

何もしなくも、入ったと思った先から口座の現金は消えていく。

この前も銀行の担当から、厭味ったらしく言われた。

「社長のところの業態ならもっと売上も上げられるんじゃないですか?他社はもっと頑張ってますよ。このままだと追加融資の話もちょっと厳しくなってきてしまうかもしれませんね。」

社員は知らないだろうが、うちみたいな中小企業じゃ、みんな自分の個人保証も入れて銀行から借入もしている。

資金がショートしそうな時には、自分の個人資金や役員報酬も会社に入れてしのいできた。

『現場のことも分かってないくせに!』

と社員は言うが、

じゃあ、逆に言いたいくらいだよ!

C社長のジレンマ

経営のことも分かってないくせに、好き勝手言いやがって!

なかなか上がらない売上と資金繰りの恐怖におびえ、会社の未来への不安に押しつぶされそうになりながら、自分の体と精神を削りながら日々過ごしている気持ちがお前らに分かるか?

言いたくはないが、

  • 自分の給与がどこから生み出されているのか理解していない
  • 全体の物事も経営のことも理解していないのに、勝手な事ばかりの主張
  • 給与が出ているのが当然くらいに思っているのか、平気でサボる
  • 実績の伴わない高い自己評価
  • 調子の良いことを言うわりに、伴わない責任感
  • 「こんなに頑張ってるのに!」という被害者面
  • 何かにつけて、「経営者が悪い!」と非難
  • 最終的には、何の恩義もなく会社の悪口を言って辞めていく

「自分のことばかり好き勝手で何なんだよ!俺だってもっと会社を良くして、世間から認められるような会社にしていきたいって思ってるよ!俺にどうしろっていうんだよ!誰か教えてくれよ・・・」

そんなやり切れない気持ちを抱えながら、一人会社に残ったC社長の夜は更けていった・・・。

※この物語はフィクションです。


大分大げさかもしれませんが、C社長に近い気持ちを持っている経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

では、何故こういったジレンマ・憤りを感じてしまうのでしょうか?

原因は色々あるとは思いますが、

まず一つ目のポイントは、「事実と感情の分離」です。

C社長は目の前で起きている事実に対して、感情が先に立ち、反応的な思考となってしまいました。

この感情が生み出した反応的な思考は自分を正当化させていき、他責思考を生み出し、現状を改善させていくための建設的で冷静な思考を奪っていきます。

経営者としての苦悩はよくわかりますが、 この場合では「従業員が退職し、経営者に対して不満を漏らしていた」という事実と「ジレンマ・憤り」という自身の感情を分離して対処する必要があります。

冷静な頭で「事実」にフォーカスして、「何故このような状況になったのか?」「原因は何か?」「どんなアクションが有効か?」など状況の改善に向かうための論理的・建設的な思考で考える必要があります。

では、どうやって「事実」と「感情」を分離するのか?

文章で説明すると少しわかりずらいため、ダウンロード資料を用意しました。

もしご興味のある方がいらっしゃいましたら、こちらよりダウンロードをお願いいたします。

→資料【事実と感情を分離する】ダウンロード

→Story2「C社長が受け入れなければならない事実」



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